うつ病患者が年々増加し、メディアでも新型うつ病がどうとかパワハラがどうとか騒がれていて、それを見た中高年がよく、
「最近の若者は打たれ弱いなあ」
とか言ってたりするのを耳にします。
でもそれ本当にどうかと思いますよね。
私は仕事嫌いで転職繰り返しまくって最後に就職してやっと落ち着いたと思ったけど、もうすでに辞める気満々の社会不適合者ですが、幸いにもメンタルは割と強い方かなと思います。それにどちらかというとそれなりに仕事が出来てしまうタイプなので評価もされて割と会社員に向いているような気もします。
が、それでもやっぱりしんどい時はありますし、二度と会社に行きたくないって心底思うこともよくあります。私のようなタイプの人間でもしんどい世の中ですから落ち込みやすい人、あまり器用じゃない人がよく怒られているのをみたりするといたたまれない気持ちになるわけです。
その前まず言いたいこと。うつ病は決して若い人に多いわけではありません。
下のグラフはうつ病、躁うつ病(そううつ病)患者の推移です。
図録▽うつ病・躁うつ病の総患者数さまより

2008年から2011年の間は減少傾向にありますが、それ以降ほぼ横ばいかやや増加傾向にありますね。
ご覧の通り30代~60代でほぼ横ばい、決して20代の若者に突出して多いわけではないんです。「最近の若者が打たれ弱い」というのは錯覚で、60歳以上の高齢者でもうつ病になる人はなるんです。
60歳以上でうつ病になっても会社を辞めて年金暮らしをすればいいんじゃないかと思います。まあそんな簡単な問題じゃないとは思いますがここでは割愛します。
話がだんだん逸れてきましたがここでは20代で就職して数年でうつ病になって退職してしまったり休職している人、またはうつ病と診断されていなくても「このままじゃ精神的にヤバイ」と感じている人に対して、
「これからどうするべきか?」
「どうやって働いていくべきか?」
ということに焦点を当てたいと思います。
目次
何故うつ病が増えたのか

そもそも何故うつ病ってこんなに急に問題になるようになったんでしょうか。私(28歳)が子どもの頃はおそらくほとんど耳にすることはなかったと思います。
もちろん最近の若者が打たれ弱くなったなんてことは上のグラフから見ても考えにくいです。
じゃあどうして?
私は理由は大きく二つあると考えています。
一つはうつ病が認知されるようになったから。もう一つは昔に比べてしんどい社会になったからです。
うつ病を知ってしまったのが原因?
上に貼ったグラフを見ていただくと分かりますが、実はうつ病が急増し始めたのは2000年頃からと言われています。上のグラフには1996年からのデータしかありませんが99年まではほぼ横ばいとなっていて、2005年までの6年間で倍増しています。
2000年頃から大きく変わった出来事といえば何だと思いますか?
2000年初頭はインターネットが一般家庭に急速に普及し始めた頃でもあります。ちなみにyahooBBがスタートしたのが2001年。そこから瞬く間に一般家庭でインターネットが使われるようになりました。
そこで私達は仕事の悩みやしんどさ、辛さをネット上で共有するようになります。するとやがて「うつ病」という単語に遭遇します。
「え?もしかして私うつ病なんじゃないか」
今までしんどい、やる気が出ないは気持ちの問題だと思っていたわけですから当然それくらいの症状で病院なんて考える人はほとんどいませんでした。
しかしインターネットの情報で「自分はうつ病かもしれない」と考え、心療内科に足を運ぶ人が増えたわけです。
特に精神的な病気ですから知っているか知らないかで患者数は大きく左右されると思います。
実力社会が顕著になった
うつ病が増えたもう一つの理由は社会が厳しくなり、会社で生きづらい人が増えたからなんじゃないかと思っています。
というのも一昔前、戦後、高度経済成長期からバブルが弾ける前まではリストラなんてモノはほとんどなかったわけですし当時は物を造れば造るほど売れていました。今みたいに週休二日じゃなかったけど、働けば働くほど成果も出るし給料も上がるため、会社に行くのが嫌で堪らない人なんてほとんどいなかったんじゃないかと予想します。
しかし現代はモノは売れないし売れてもすぐに他社に真似される時代。一生懸命頑張れば評価されるという時代じゃありません。
どんなに頑張っても出来ない人はぞんざいに扱われ、罵声を浴びせられることもあります。
いや、ホントにしんどい世の中だと思いますよ現代は。
メンタルが弱い人はどうすればいい?

すごく前置きが長くなってしまいましたがここからが本題です。
メンタルが弱いと書いてありますが、私は別に自分のことをメンタルが弱いと思っている人がすなわち打たれ弱いとは思っていません。
ここで心理学、哲学的な話をするとそれこそ書ききれなくなってしまうので割愛しますが、一般的にメンタルが弱いと言われる人って考える癖を持っている頭の良い人なんですよね。
ただその行きつく先、思考回路の先がネガティブなだけなんです。だから別に気にすることもないと思いますし弱点だとも思いません。
しかし深く考えすぎる思考回路を持っている人は仕事内容によってはマイナス面に働くため、生きづらいことも多々あります。
そういった人達はどうするべきか。
自分に合った仕事を探し続ける
もうこれが一番かなと思います。私はメンタルが弱いと自分では思っていませんが仕事が嫌で転職7回くらいしています。打たれ強い、メンタルの強い人はどこに行っても前向きに働くことができるんでしょうけど私には無理でした。
いろんな職場で働いてみて働きやすいところで働いたらいいんです。
たくさん転職しても私は今の会社に就職することができたし、それでも肌に合わなくて辞める気満々ですけど別に将来のことなんてほとんど心配していません。
いつ倒産やリストラされるかもわからない今の時代、将来安心することなんてよほど資産家にならない限りないと思います。
終身雇用が崩壊しつつある近年では転職は当たり前です。
転職サイト等を活用して自分に合いそうな企業を探すのも一つの手ですね。
最近はあまりスキルのないフリーターや第二新卒者向けの転職サイトもあります。
第二新卒、フリーター、既卒者専門の人材紹介会社、第二新卒AGENTneoは高い就職成功率を誇りメディアでも多数取り上げられています。もちろん無料で利用出来るので試しに利用してみてください。
独立、開業を考える
私の同僚が先日会社を辞めると上司に告げました。
彼は会社を辞めてしばらくは親戚の農業を手伝い、ノウハウを学んで独立しようと考えているそうです。
正直、険しい道だとは思いますがフリーランスで働く方が肌に合っている人もいると思いますし、私も将来的にフリーランスで働くことになると思います(多くの職場で働いた結果会社員は無理だということが判明)。
独立開業となるとなんとなく遠い存在のように感じるかもしれませんが日本には約260万の法人があり、一人で複数経営している人も多いでしょうが、それだけ多くの社長がいるということです。しかもこれは組織化した法人の数です。個人でやってる個人事業主の数は約600万人(統計局ホームページ/労働力調査より)で労働人口の約10%は個人事業主という計算になります。
会社員という雇用形態以外で収入を得ている人は実は身近にたくさんいるんですよね。
選挙で一躍有名になった家入一真氏も高校時代いじめにあって3年間引きこもりだった経歴もあるし、スイスイ株式会社の社長も5年間の引きこもりの末に起業。最近はそういう俗に言われる社会不適合者だった人が起業したりすることは珍しくないです。
ちなみに2018年現在、私も独立して今は会社に属していません。
バイトをしながら副業で稼ぐ
いきなり独立して開業するのはハードルが高いですよね。
もし簡単なバイトくらいの仕事が出来るのであれば、バイトをしながら副業をするという方法もあります。
副業と言っても人に雇われるのではなく、バイトをしながら事業を始めるイメージです。
人間関係でメンタルがやられるなら自分で人、仕事を選んで収入を得られるようにするしかありません。
最近はブログやアフィリエイト、youtube、インスタグラム等で収入を得る人がかなり増えてきています。
もちろんそれらはネットの広告等でよく見る「片手間で簡単に副収入!」とはいきませんが、実際多くの人が収入を得ているのは事実で、地道に努力すれば特別な才能、能力がなくても出来ます。
副業に関してはまた後日まとめようと思っています。
最後の手段!開き直る!
副業も難しいし、独立も考えられない…
という人は最後の手段として今勤めている会社、またはこれから勤務するであろう会社で、
「とりあえず給料もらえれば何を言われても構わない!」
と開き直るのも良いと思います。
上司や先輩に小言言われるくらいぶっちゃけ大した問題ではありません。
世の中には明日のご飯さえも食べられれない人がたくさんいますし、後ろから銃で撃たれたり、地雷を踏んで死ぬかもしれないような危険と戦っている人だっています。
そんな人と比べれば上司に罵倒されるくらい大した問題じゃないかな…って思えません?
まとめ

普通に会社員として働くことがとてもしんどい社会になったのはグローバル化、そして多様化の影響が大きいです。
これはつまり私達の働き方自体も日本で会社員として働くだけでなく海外で働いたり個フリーランスとして働くといった多様化、グローバル化を考えなければならないということです。
私の奥さんは芸術大学卒業後、デザインの会社に就職しましたが激務のためわずか1年程で辞めてしまいました。それからしばらくして、現在は自宅のパソコンでフォトショップやイラストレーターを使ってアパレル会社に服飾のデザインを提供しています。
一昔前ではパソコンや専用ソフトなんて普通の家の家計では購入することは出来ませんでした。
こういった働き方をする人は現時点ではまだまだ少数派な印象ですがこれからはどんどん増えてきて自宅でも出来るような仕事をする会社はかなり減るのではないかと予想します。
だからしんどいんです。今生き残っている会社は無駄に経費掛けて個人のフリーランサーと競わなければならないんですから。
でも、私達みたいに社会不適合者にとっては良い時代になったなあと思っています。だって、無理して会社員する必要ないですからね。
それでも今のところ独立は考えられない、とりあえず今は就職して普通に働きたいと考える人は人材紹介会社(人材バンク、転職エージェント)に相談するといいです。
こちらのページでさまざまな人材紹介会社を紹介していますのでご参照ください。きっと親身になって相談に乗ってくれます。