「給料交渉」と聞いて、どういうイメージが持っていますか?
「給料交渉すると印象が悪くなる」
「給料交渉はそもそもできない」
と思っている人も多いと思います。
本当に給料交渉はできないのでしょうか?
本ページでは、転職で給料交渉ができるかどうか、給料交渉の適切なタイミングについて説明します。
結論からいうと、給料交渉は可能で、タイミングとしては「1次面接の終盤」がいいでしょう。
転職で給料交渉は出来る
面接の場は「採用をしてもらうためのアピールの場」であると同時に「給料交渉をして自分の納得のいく収入を勝ち取る場」であるともいえます。
しかしエンジニアを対象としたあるアンケート調査では、「転職時に年収交渉しなかった」と答えた人の割合は59%であったとのデータが。
給料交渉によって収入がアップする可能性はあるものの、実際はお金の話というものはなかなか言い出しづらい話題であるため交渉に二の足を踏んでしまう人も多いようですが、これはもったいないことです。
大手転職サイトの「リクナビNEXT」によると、人事担当者の内75%が「面接官側から給与の話を振る」「応募者側から給与の話が振られれば応じる」など給料交渉に積極的であると回答しており、給料交渉は十分にチャンスがあると見て取ることができます。
給料交渉のタイミングは1次面接の終盤
給料交渉のタイミングについてですが、面接者と人事担当者の双方がまだお互いのことを分かっていないうちにいきなりお金の話をしてしまうのは避けたいところです。
会社としてもよく分からない人材に高い給料は払いづらいものです。
1次面接の終盤であれば、お互いともそれなりに理解しているので、話も切り出しやすいでしょう。
また面接で一通り聞き終わると担当者の方から「他に何か質問はありますか?」などと聞かれることもありますので、その際に給料交渉の話に持っていくこともできます。
ただしいきなり「前職で○○万円もらっていたので○○万円を希望します」と言うのではなく、「私の年齢では御社の場合、給与のモデルケースはどのようになっていますか?」などやんわりと切り出し最終的に「自分はこれくらいの額を希望します」としていくとスムーズに交渉することができるのではないでしょうか。
給料交渉する際の注意点について
日本では給料交渉することが一般的ではないため、あまり交渉することに慣れていない人も多いかと思います。
そもそも交渉とは「こちらからの一方的なお願い」ではほとんど聞き入れてもらえないでしょうから、交渉を成功させるためには細心の注意が必要になってきます。
ここでは給料交渉する際の具体的な注意点について説明していきます。
現在の年収をもとにアップ率を提示
金額の交渉については今の年収をベースにして、そこからどれくらいアップしたいのかを具体的な数字で提示すると良いでしょう。
例えば「現在の年収から○○%アップを希望します」のように伝えます。
また「○○円アップを希望します」と金額を直接的に伝える方法もあります。
どちらの方法にせよ、金額のみの提示とはせずその根拠となる理由や事例についても付け加えておかないと担当者は納得しづらくなります。
謙虚な姿勢で交渉を行う
交渉は少しくらい強気にいかなければ自分の望みを聞き入れてもらえないと思ってしまいがちですが、面接時において大前提にあるのは雇用者と労働者の立場での交渉であること。
給料面などの最終的な決定権は雇用者側にあることは忘れてはなりません。
こちらの条件を聞き入れてもらえなかったがために攻撃的な態度を取ってしまったり、無理な交渉をしたりしてしまうと担当者に悪い印象を与えてしまい採用自体に影響が出てくる可能性もあります。
まずは面接の場であると認識した上で、謙虚な姿勢で交渉に臨むといった心構えが必要になります。
実績や根拠のない給与交渉はNG
具体的な金額を謙虚に伝えたとしても、それだけでは雇用する側も納得しづらいでしょう。
会社側からすれば人件費としてその人材に投資をするわけですから、何のスキルや実績のない人材に対しては簡単に首を縦に振ることはないでしょう。
前職での経験や実績を相手に分かりやすく伝えたり、「給料アップするなら、こういったことができます」などと説明したりするなど、年収アップできるほどの根拠や実績の提示があればその人のことを好意的にとらえるのではないでしょうか。
根拠といっても自分だけが納得できる内容ではなく、相手にとっても「なるほど」と思わせるような内容でなくてはなりません。
例えば「家族がいるので」としても根拠としては不十分ですし、「頑張ります!」とだけ伝えても「頑張っているのは皆同じ」と一蹴されてしまうでしょう。
「この人なら給料アップしてもいい」と思わせる根拠が不可欠であると言えます。
まとめ
転職時に給料交渉することは日本人の性格などの面から見ても少々切り出しづらい話題ではありますが、会社側は案外給料交渉に前向きであるという事実もあるようです。
給料交渉のチャンスは十分にあると見て取ることができます。
ただし単なる「お願い」のみの交渉では、なかなか実現しにくい点には注意が必要です。
ポイントをまとめると、下記のようになります。
- 給料交渉のタイミングは1次面接の終盤
- 現在の給料をもとにアップ率を提示
- 謙虚な姿勢で交渉を行う
- 実績や根拠のない給与交渉はNG
話を切り出すタイミングや実績やスキルを踏まえた根拠の提示に気を付けると、相手側の心証も良くなることでしょう。