このページに辿り着いた方はきっと今の年収に不満があり、そして中々年収が上がらず悩んでいることだと思います。
学校を卒業し働き始めたばかりの頃はスタートラインはみんな同じくらいで会社によって多少違いはあれど同級との差はそれほど感じることはなかったと思います。
2017年の初任給の平均は大卒で約22万円、高卒で16万円ほどです。
外資系企業はもちろん国内でも突き抜けて多い企業は少なからずありますが、それでも初任給30万円を超える国内の企業は数えるほどしかありません。
スタートラインはみんなほぼ同じくらいなんです。
しかし3年、5年、10年働くにつれて同じ学校を卒業した同級との年収の差は大きく変わっていきます。
始めは同じくらいの給料だった友人が自分より月10万以上貰っていたりすると結構へこみますよね。
友人の年収は入社当時より100万以上上がっているのに自分の年収は50万も上がっていない。
「何故自分の年収は上がらないのか?」
高度経済成長期やバブル期では年収が上がらないということはほとんどありませんでした。
しかし現代では頑張って働いても給料が上がりずらいということはよくあります。
年収が上がらない理由は大きく分けて3つ、
- その業種の停滞によるもの
- その会社の業績によるもの
- 本人の勤務態度によるもの
があります。
停滞、衰退している業種はキツイ
まず第一にその業種自体下降傾向にあったり将来性がないと当然働く人達の収入も下降傾向にあります。
具体的に上げると建設業、製造業、印刷業、流通業等です。
もちろんこれらの業種で働くことで確実に年収が上がらないというわけではありませんが全体的に衰退傾向にある業種で働くことは将来性もなく、収入アップが期待できない可能性が非常に高いです。
衰退傾向にある業種で働いている人は可能な限り別の業種へ転職することをおすすめします。
特に10年後になくなるかもしれないと言われる仕事をしていると40代、50代になった時に路頭に迷ってしまう可能性があります。
衰退が危ぶまれる仕事を選んでいる人は年収云々の前に将来性のことを考えるとまだ転職がしやすい若いうちに早めに手を打っておいた方が良さそうです。
年収は勤める会社に左右される
自分の年収を最も左右する要因は自分が働く会社の経営状況です。
要するに儲かっていれば年収は上がりやすく経営が苦しい会社では年収が上がりにくいです。
例えば私の知人に電気工事関係の会社に勤めている人が二人います。一方は小さい電気工事の会社でもう一方は電力グループの会社です。
同じ年齢で同じくらいの勤続年収でも前者と後者では年収に100万以上の違いがあります。
電力会社は原発の事故で少し明るみに出ましたが世間が知っている以上に実は優良企業です。大企業や大きい金融会社がない地方だと電力会社の平均年収が最も高いのではないでしょうか。
ちなみに関電、近電、四電等電力会社の平均年収は700万以上です。楽天よりも多いのは少し驚きですね。
その電力グループの企業というだけで一般的な企業よりも圧倒的に年収が高くなります。
先輩の給料が将来の自分
創業から間もない会社やベンチャー企業を除いては基本的に先輩の給料が将来の自分の給料となります。
30歳の先輩が月収30万なら自分が30歳になる頃はだいたいそれくらい、50歳で40万ならその会社で貰える給料の上限は40万くらいとなります。
自分がいくら頑張って働いても先輩の給料を大きく超える収入になることはほとんどありません。
会社の経営状態と先輩の給料を見ると自分の将来年収がだいたい分かってきます。
年収が上がらない会社は総じて30~40代の収入が少ないです。
先輩の給料を聞いて「それじゃやっていけない」と思うような金額だったら転職を検討した方が良いですね。
本人の頑張りが足らない
基本的に会社の先輩が将来の自分の年収となるわけですが、それはすなわち多く貰っている先輩がいるならば自分の年収もそれに近づけることが出来るということになります。
つまりその会社なら自分次第で収入を増やすことが出来るというわけです。
給料以上に働くこと
日本の会社はどの企業も年功序列型賃金のため会社に長くいれば長くいるほどある程度収入は上がります。
しかしその上がり幅は年々減少傾向にあり、近年はある年齢に達するとピタっと昇給がなくなることが多いです。
昇給がなくなった人に共通することはただ一つ、もらっている給料分程度、もしくはそれ以下しか働いていないからです。
支払い者側から考えると給料分しか働いていない人にそれ以上の給料を支払う必要はありません。
逆に支払っている給料分以上の仕事をしてくれていると感じている社員にたいしてはそれ相応の給料を支払おうとします。
私が学校を卒業して初めて入社した会社は高卒で中小企業だったということもありかなり安い給料でした。
当時社会のことを何も分かっていなかった私は初めての昇給の上がり幅(月給5千円程度)に愕然とし社長に会社を辞めることを告げました。
すると社長に「給料ならもっと上げられるからまだいてほしい!いくら必要だ?」と引きとめられました。
私が貰っていた給料はかなり安くはあったんですが相場としては相応の金額だったと思います。
しかし当時私は社内でも目立つほどに一生懸命働いていたので支払い側としてももっと支給する価値がある人材と判断されていました。
会社に必要な人材はその人にもっと頑張ってもらいたいというのもありますし辞められたくないという気持ちもあるのでどんどん昇給します。交渉にも応じてくれます。
しかし会社員の大半はもらっている給料分、もしくはそれ以下の仕事しかしていないので上がり幅は小さく早ければ30歳くらいで昇給が止まってしまいます。
役職がなければ年収は上がらない
現代の昇給システムはレンジ表と呼ばれる給与設計が基となっています。
簡単に説明するとそれぞれ役職によって昇給の上限が決まっていて、例えば平社員なら最大400万と設定されていればその金額になると頭打ちになります。
上限金額は平社員なら400万、課長なら600万、部長なら800万という具合に会社ごとに決まっていて、平均年収が高い会社ほどそれぞれ上限が高く、逆に平均年収が低い会社はその上限が低く設定されています。
これはほぼどの会社にも存在するので平社員が課長より収入が良いということは普通起こりません。※レンジシートが採用される前はよくあったようです。
つまり現代の給料システムでは会社で業績を上げて出世しなければ転職せずに大きな年収アップは見込めないということです。
まとめ
終盤で述べた通り年収は自分の努力次第で上げることも出来ますが、業種の問題だったり会社の問題だったりするとどんなに頑張っても年収アップは難しいです。
その会社の中で最も収入がある社員で年収400万ならそれ以上はほぼ見込めません。
どんなに頑張って働いてもそのレベルの収入に早く辿り着くことは出来てもそれを大きく超える年収アップはほぼ不可能です。
その場合は転職による年収アップを狙った方が近道になるかもしれません。
その際必ずその業界、業種に将来性があるかどうかしっかり見極めることが重要です。
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