年収をアップさせる方法は大きく分けて、
「今勤めている会社で収入を伸ばす」
「給料の良い会社に転職する」
「副業で収入を増やす」
「独立、起業する」
の4つがありますが、それぞれどの手段を取るにしても必要不可欠なものがあります。
それは”主体性を持つこと”です。
主体性を欠いて大きく収入をアップさせることはできません。
主体性とは何か
主体性とは読んで字のごとく自分が主体となって行動をすることです。
主体性の反義語に受動性という言葉があり、受け身な様子を言います。
例えばテレビで流れてきた番組を観ることは受動的な行動で、自分が観たい映画を借りて観ることは主体的な行動であると言えます。
- テレビで流れてきたから観る → 受動的
- 自分で観たいから借りて観る → 主体的
- 知人に薦められて観る → 受動的
- 自分でオススメを調べて観る → 主体的
といった感じですね。
仕事のシーンで言うならば、上司から指示された仕事をこなすのは受動的、自分で見つけた仕事をするのは主体的です。
もう一例上げるなら、お客さんが求めるものを提示するのは受動的、お客さんに合う思って自分で考えて提案するのは主体的です。
受動的、受け身な人は仕事が出来ない
有名なマーケティングの本に『ドリルを売るなら穴を売れ』という本がありますが、ドリルが欲しいというお客さんに対してドリルを売るのは受動的な仕事、何に必要かをヒアリングしてそれに合う商品(それが必ずしもドリルとは限らない)を提案するのが主体的な仕事と言えます。
工場勤務のような流れてきた作業をただこなすだけの仕事ならともかく、ほとんどの職種で受動的な仕事をすると良い結果は生まれません。特にお客さんを相手に仕事するとよくトラブルが起きます。
「○○が欲しい、○○がしたいと言うからそれを提供したら怒られた」
お客さんや上司からそのような理不尽な怒られ方をしたことはありませんか?
受動的な仕事では相手の期待以下の回答しか出来ないため評価を維持することは出来ても上げることはできません。
どんな会社でも昇進、出世するためには社内での評価(主に上司の評価)を上げる必要があるので昇進したければ期待値を超える働きをしなければなりません。
そのためには自分の頭で考えて判断し、率先して仕事をする必要があります。それが主体性を持って仕事をするということです。
主体性を持って仕事に取り組むと責任を持たなければいけません。
そして昇進して管理する側の仕事をするということは責任者の立場になるということです。
すなわち主体性をなくして昇進することはできません。
主体性のない人の仕事の一例
最近私は主体性がほとんどない受動的なタイプの人と仕事をしたことがあるので、参考に取り上げてみましょう。
彼はおそらく日頃から主体性をもって日常生活を送っていないタイプなので、
- 自分で提案する
- 自分で決める
- 自分主体ですすめる
といったことができません。
例えば、日程を決める場合でも以下のようなやり取りになります。
先方「来週月曜日はどうでしょうか?お時間はいつでも大丈夫なのでご指定ください。」
主体性のない人「月曜日承知しました。時間はいつでも大丈夫なので決めてください。」
先方「では10時にお願いします。」
一見相手を考慮して「相手に合わせる」という「良いこと」をしているように見えますが、実は「決める」という行為は多少なりとも考えるコストが掛かってしまうため、何もかも相手に決めてもらうのは逆に相手にストレスを与えてしまいます。
例えるなら「ご飯食べたいものある?」と聞かれて「なんでも良い」と答えるのに似ています。
主体性のないタイプの人はおそらく無意識レベルで「自分で考える」「自分で決める」というストレスを避けようとし、いつの間にか自分で決められない人間になってしまっています。
企業は主体性のある人物を求めている
転職の場合も必ず主体性が求められます。
中途採用の場合企業側は新しく入社してきた人に一から教える暇なんてないわけですから出来る限り自分で仕事を覚えて早く順応出来る人を求めます。
言われたことしかやらない、与えられた仕事しか出来ない受動的なタイプの人は転職で年収アップどころか採用さえも危ういです。
面接でよくある、
「入社したらどんな仕事がしたいですか?」
「○○があった時にあなたならどうしますか?」
「将来的にこうなりたいというキャリアプランはありますか?」
のような質問は全て主体性があるかどうかを試すための質問です。
リーダーになれない
主体性のないタイプの人は自分で決めることができないため、リーダーになることができません。
どのような仕事でもリーダーというのは、
- チームの役割を決める
- チームをまとめる
- 計画を立てる
など、主体性を必要とする仕事がメインとなるため、自分で決められないタイプの人がなることができません。
副業、独立は主体性なくして出来ない
副業、独立は基本的に何をするか自分で決め、自分で判断し、すべての責任を負わなければなりません。
副業の場合一部内職のように与えられた仕事をこなすだけのものもありますが、その場合報酬は明らかに労力に見合っていない程度となります。まあ責任を負うことなく好きな時間に自宅で出来るものならそんなもんだとは思いますが。
独立する場合は従業員を雇おうとも雇わずとも自分が経営者になるわけですから収入があるかないかはすべて自分次第となります。
仕事があるかないか、受けるか受けないか、金額をどうするか、税金までも自分で計算して支払わなければなりません。
収入アップどころか主体性をなくして独立することはできません。
主体性があるだけで価値が付く
年収をアップさせたければほぼ必ず主体性が求められます。
別の言い方をすれば主体性を持つだけで人より少し高い収入を貰える可能性が出てくるわけです。
しかし実は現代人で主体性を持っている人は少ないです。
流れてくるテレビや新聞、ネットの情報に踊らさえれ、自分で考えて判断して行動する機会を失っています。
さらに日本は自己責任がやたら好きで責任を持つこと、責任を負うことに非常に敏感になりがちです。そのため無意識に責任から逃れようとする人が多いです。
「誰が責任取るんだ!?」
「お前責任取れよ!」
会社に勤めているとよく耳にしますよね。
この言葉に怯えて会社員は次第に責任を取らされない仕事の仕方をしようとします。要するに無難なことしかやらない人が多い。
責任者であるはずの上司からこういうことを言われるとウンザリしますが昇進するためにはそれに耐える必要があります。
高収入を得るということは重い責任を持つということでもあるわけです。
年収アップするためには主体性が必要。主体性を持てば責任が問われる。
収入を増やすって大変ですよね。